こんにちは！　勉強カフェのメルマガを担当している菊池です。

たとえば、頻繁に通っていたカフェが近々閉店することになった。
みなさんだったらどうしますか？
私は多分、もう一度利用するかもしれないか、もしくは「まぁいっか」でそのままおしまい。
よく通った場所。でも、そこじゃなきゃいけなかったわけじゃなくて、たまたまそこにあったから。ただそれだけ。

勉強カフェに通いはじめたばかりの方にとって、勉強カフェもそういう場所の一つだと思います。
通いやすい場所にあって落ち着いて勉強できるから、使ってみることにした。
ただそれだけの場所。

そのはずなのに、渋谷北参道スタジオの最終日には80名ほどのみなさんが集まってくださいました。
なぜ、こんなにたくさんの方が足を運んでくださったのか？
一部始終に立ち合った私が、最終日の様子をお伝えしつつこのギモンに迫っていきたいと思います。

2016年5月7日をもって勉強カフェの1号店、渋谷北参道スタジオを閉店しました。
2008年から7年半、これまで足を運んでくださったみなさんへの感謝を込めて、最終日はFree Open Dayとして無料開放しました。
今回はその最終日の様子をお届けします。

ひとりだと思っていたら、ひとりじゃなかった

勉強カフェに初めていらっしゃるほとんどの方は、一人で勉強するためにいらっしゃいます。
勉強ってひとりで孤独に進めるもの。それが当たり前だったから。
そして勉強カフェで初めて“ひとりじゃない”勉強を経験されます。

入会したばかりの頃は、他の方との交流に乗り気じゃなかった会員さま。
だんだん自然と他の方とお話するようになり、最終日もここで知り合った方々とお話しながら「この場所でたくさんの出会いがあってよかった」とおっしゃっていました。

地方から東京に上京してきて勉強カフェに出会った方も多くいらっしゃいます。
東京に知り合いがいなくて「早く地元に戻りたい」と思っていたけど、「勉強カフェで大切な友人ができたから東京のことも好きになれた」とおっしゃっていた会員さま。
その方の周りには、最終日もたくさんの方が集まっていました。

渋谷北参道スタジオには、初めていらした方をも包み込むような雰囲気がありました。
それはきっと、「ひとりだと思っていたら、ひとりじゃなかった」、そんな経験をしてきたみなさんが、新しく入ってきた方をあたたかく迎え入れる空気があったからなんだと思います。

きっかけは、ここにあった

7年半続いてきた渋谷北参道スタジオには、年齢層もお仕事もさまざまの会員さまが集まっていたからか、“きっかけ”があちこちにありました。
そしてそのきっかけをつかんで、ご自分で新しい一歩を踏み出された方も多くいらっしゃいます。

今まで何かを主催した経験がなかった会員さま。
ふとしたマネジャーとの会話をきっかけにやってみることになった勉強会の主催。始めてみたら楽しくて、今ではスタジオの名物イベントになるほど長く継続されています。
こんな自分になるなんて、勉強カフェに入る前は全く想像していなかったとか。
最終日も、そのイベントに参加されていたみなさんとの思い出話に花を咲かせていました。

今のお仕事を続けるか迷う中で、ご自分のやりたいことを仕事にしている他の会員さまにたまたまお話を聞いたことをきっかけに、最終的には転職という道を選んだ元会員さま。
最終日には久しぶりに足を運んでくださり、楽しそうに今のお仕事の話をされていました。

今では自分の勉強カフェをお持ちの、フランチャイズ店のオーナーのみなさん。
「自分の勉強カフェをつくろう」、そう決意した渋谷北参道スタジオは思い出深い場所のようで、初心を確認するかのように最終日に見納めされていました。

私たちはささやかなきっかけの種として渋谷北参道スタジオという場所をご提供していただけですが、ここでのきっかけから新しい一歩を踏み出した方がたくさんいらっしゃいます。
最終日にはみなさんからたくさんの「ここのおかげです、ありがとう」の声をいただいて、ここで今まで積み重ねてきたことは間違っていなかったんだ、とスタッフの私自身も背中を押してもらった気がします。

渋谷北参道スタジオは“勉強カフェらしさ”のつまったスタジオでした。
それはきっと、勉強カフェに通い始めて「ひとりじゃなかった」ことを知った会員さまが、「他のどこでもなくここがいい」と思って足を運んでくださったから。
互いに自分の目指す道を応援しあえる人とのつながりと、自分が一歩踏み出す決意をしたきっかけと出会った場所。そういう場所はきっと、代えの利かない“ここだけの自分の場所”になる。
だから、渋谷北参道スタジオの最終日にはたくさんの方が集まってくださったんだと思います。

最後にすてきな時間を一緒に過ごしてくださったみなさま、ありがとうございました。
これからも勉強カフェがあなたにとっての“ここだけの自分の場所”であれますように。